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「同居孤独死」が増える?家族と暮らしていても陥る、新たな社会問題

2018-06-07


遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスでございます。
当社では、孤独死現場の特殊清掃を多く扱っています。孤独死というと、「一人暮しのお年寄りによく起こりがちな問題」というイメージが多いかもしれませんが、最近は「同居孤独死」というワードも注目を集めています。


例えば、5月だけでも次のような記事を目にしました。


<東京・東村山>100匹以上のハエで発見、駄菓子屋夫婦の「孤独死」
http://www.jprime.jp/articles/-/12356?page=3


「同居孤独死」問題 同居世帯こそ外部のサービスを頼るべき
https://www.moneypost.jp/279462/2/


今後、新たな社会問題として「同居孤独死」が取り上げられてくると思います。今回は、なぜ家族と住んでいて孤独死になってしまうのか、考えてみましょう。

高齢夫婦や、介護が必要な夫婦は、1人が倒れると…


同居孤独死の可能性が高いのが、高齢ご夫婦の世帯。お一人が介護が必要な状態だったりすると、健康な方が不慮の事故で亡くなると、何もなす術がないまま後を追うしかなくなってしまうのです。


東村山市の案件も、

「奥さんは布団の中で亡くなっていたようです。おそらくは、おじさんが先に心筋梗塞や脳出血などで突然死し、面倒をみることができなくなって、奥さんが後を追うように亡くなったんでしょうね」

と推測されています。


介護保険などのサービスも多様化していますが、当事者だけで介護をしている場合、行政の目も届きません。そうなると、家族で暮らしているにもかかわらず、孤独死と同じ状況になってしまうのです。


その家に住んでいる人が皆亡くなっていると、死亡現場の発見には時間がかかります。通常の孤独死現場と同じです。時間が経てば立つほど、異臭や害虫といった問題にも発展します。実際、東村山市の事例では、窓辺に100匹以上のハエがたかっているのを発見したご近所の通報により、孤独死が発覚しています。


一人暮らしではない分、周りもまさか孤独死しているとは思わないのでしょう。今後は、こういうリスクが有ることを視野に入れて、周囲のサポートも考えなくてはいけないかもしれません。

家族がいるのに、家庭内で孤独死?


東京都福祉保健局の調査によると、東京都内で「同居孤独死」(家族と住んでいるのに、孤立状態で亡くなること)をした高齢者は2,044人。これは、一人暮しの孤独死に迫るほどの数です。


どういった場合に同居孤独死が起きるのかというと、例えば高齢の親と同居しているケース。家族と暮らしているからこそ行政サービスを使う機会が減り、かえって健康状態が把握できずに、周りに気づかれないまま衰弱してしまう場合が多いそうです。同居していても、家族仲が不仲であれば、「数週間会話をしないまま、気づいたら家庭内で亡くなっていた…」という事例にも発展してしまいます。


同じ屋根の下で暮らしている以上、一人暮しの孤独死と比べて発見は早いと思いますが、こういった事例を耳にすると、なんとも言い難い気持ちになります…。


特殊清掃でお部屋をきれいにするとはいえ、ご家族はその家に引き続き住むことになるのです。もっと早く気づいていれば、適切にケアをしていれば…と後悔する人も少なくないはず。そうなる前に、行政やご近所の手を借りて、「家庭内孤立」の状態を解消する必要があるのではないでしょうか。


個人的経験ですが、歳を重ねると、頑固になる人が増えるように思います。「自分はまだ元気だから、病院なぞ行く必要はない」「デイサービスなんて、恥ずかしいから行きたくない」「介護を受けるほど、落ちぶれていない」などなど…。家族と暮らしているから大丈夫と見落とされがちですが、そういった人も適切なサービスを利用して、万一のときには早めに対処ができる状態になるべきです。


孤独死の作業現場は、いつも故人のことに思いを馳せて辛い作業ではありますが、同居孤独死はいっそう現場で考えさせられます。新たな社会問題の一つとして認知され、少しでも対策を考え、共有できる世の中にしたいです。


私たちも、特殊清掃のプロとして、情報収集や発信を続けていきたいと思います。





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