遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスでございます。
今回は、ゴミ屋敷問題について、大家さんに知っておいていただきたいリスクについてお話したいと思います。

一軒家だけでなく、マンションの一室でも発生するゴミ屋敷問題。発見や対処が遅れると、マンションの躯体そのものに被害が及び、建て替えを余儀なくされてしまうかもしれません。

ゴミ屋敷の放置によって引き起こされる問題について、考えてみます。

ゴミ屋敷、片付けたらマンションが崩壊？

当社でも、対応事例が増えている「ゴミ屋敷」。
「ゴミ屋敷」という言葉から、一軒家で起こるイメージが多いですが、実際はマンションでの事例も増えています。

ひどいときには、天井近くまでゴミが渦高い山を作っているケースも。部屋においてある家具や冷蔵庫の扉も、開く状態ではありません。こんな時に、特に問題となるのが賃貸物件の場合です。

ゴミ屋敷状態を放置していると、ゴミから出た水分で部屋自体が大きなダメージを受けてしまいます。例えば、水分を含んだフローリングが波打ってしまったり、壁などにカビが幅広く発生したり、ひどい場合には、床材が腐りって躯体までダメージを受けたりしていしまいます。

こうなると、単なる原状回復では収まらず、マンション自体の大規模な工事を検討しなくてはならなくなります。大家さんにとって、大きな経済的損失になってしまうのです。

ゴミ屋敷化にはさまざまな背景がありますが、生活に困窮する過程でゴミ屋敷化してしまうケースも少なくありません。そうなると、家賃回収はおろか、原状回復費用の請求も難しくなる可能性が。

ゴミ屋敷状態が悪化するまえに、なんとか予兆に気づいて対策を取らなくてはなりません。入居者や物件を注意深く見て、なにか変わったことがあればすぐに話をする方が安全かもしれません。玄関周りや共用部分、ベランダ、郵便受けなどにゴミがはみ出していないかは、定期的にチェックするようにしてください。

全国的に、ゴミ屋敷対策に乗り出す自治体も増えている

大家さん個人でできるゴミ屋敷対応には難しいものがあるかもしれません。最終的には行政に訴えかけ、明け渡し判決を受けて強制執行を行う、という対処も考えられます。

名古屋市では、ゴミ屋敷状態となった住宅で、所有者の訴えが地裁に認められ、強制執行（部屋の中の物品撤去）が行われました。所有者が何度もゴミの撤去を要請しても応じなかったので、11月に提訴し、翌年1月に明渡し判決が言い渡されたそうです。

また、自治体がゴミ屋敷対応を積極的に行うケースも増えているので、困ったら相談するのも良いかもしれません。

例えば、神奈川県横須賀市では、条例に基づいてゴミ屋敷の住人の氏名・住所を公表。2週間以内に改善されない場合は、行政代執行を行うことを通達しました。
（近隣住民からの通報で市が事態を把握し、何度も指導を繰り返していたそうです。しかし、「自分で片付ける」の一点張りで、なにも行わなかったのだとか…(；´∀｀)）

全国的にも、ゴミ屋敷へ厳しく対応する条例を制定する自治体が増えていますから、今後は大家さんにとっても心強い味方となってくれると思います。

ゴミ屋敷を片付けたい！という場合は、私たちのような清掃会社がお役に立てます。ゴミの腐敗した臭いなど、頑固な臭いの消臭も得意にしておりますので、ゴミ屋敷の対応でお悩みの方はお気軽にご相談ください。