当社では、特殊清掃が必要なお部屋（いわゆる事故物件）のリフォームを数多く担当しています。
こういった現場は、ご遺体の腐敗で汚れた部分の清掃や、ご遺品の整理の作業がメインと思われるかもしれませんが、リフォームも非常に重要な位置を占めています。

それは、元通り住めるようにするための「原状回復」を行う上で、消臭・防臭という観点が欠かせないからです。嫌な臭いに根本的に対処するためには、部分的なリフォームを取り入れることが必要なのです。

なぜ、消臭にリフォームが必要なのか

例えば、住人が亡くなり、その発見が遅くなった現場を想定して考えます。孤独死の現場では、死後数週間経ってご遺体が発見されることも珍しくありません。そのような場合は、異変に気づいたご近所さんからの通報から、発見されるケースが多くなります。このときの“異変”とは、異臭や害虫の発生を指します。

近隣住民が苦痛に思うほどの臭いを発しているということは、ご遺体の腐敗が相当進んでいることを示します。そして、腐敗の進んだご遺体まわりの片付けは、通常の清掃では手におえないのです。

汚染されている部分の撤去が必要

腐敗した体液が、ふとんやカーペットを通り抜け、床板やその下のコンクリート、壁まで染み込んでいた場合、汚染された箇所をしっかり撤去しなくては、臭いを消し去ることはできません。いくら高性能の脱臭機を用いていても、体液や血液を拭き取っても、臭いを発するモトがそのままであれば、そこから臭いが発生してしまうのです。

次の入居者のことを考えると、一部分だけでもしっかり解体し、リフォームをすることで、元通りの住環境を手にすることができます。

具体的には、

・フローリング
・クッションフロア
・畳
・クロス（壁紙）
・壁のボード

は交換することが多いです。防臭に優れたクロス等に張り替えることで、さらに消臭効果を高めることを目指す場合もあります。

さまざまな現場でリフォームや消臭を経験しているからこそ、最適なご提案をすることができます。

次に住む人の気持ちを考慮して

人はいつか亡くなるとはいえ、自分が暮らす部屋で人が亡くなっている…というのは“気持ち悪い”と感じる人もいます。特殊清掃が必要になった場合は、単に清掃するだけでなく、リフォームを行ってガラッと雰囲気を変えることで、住む人の気持を明るくすることができます。

賃貸物件であれば、消臭のための最低限のリフォームだけでなく、水回り等のリフォームも取り入れることで、物件の価値が高くなり、入居者も見つかりやすくなるのではと考えています。

消臭が必要な部屋のリフォームは、頼みづらい？

孤独死の数は年々増えており、当社のように特殊清掃を行う業者の必要性も増しています。凄惨な現場ほど、元通りの状態にするためには、高い技術を要します。また、リフォームだけは別の会社に頼もうと解体やリフォームを依頼しても、ご事情がご事情ですから、断る業者もいるようです。

複数の業者に依頼するということは、そのたびに事情や希望を伝える必要があり、精神的負担も大きいことと思います。

そのようなご相談を受けて、当社では遺品整理や特殊清掃と合わせて、原状回復リフォームのご提案を行っています。一気に済ませることができるので、すぐにお部屋を使えるようになったと喜んでいただいています。

消臭と合わせて、「元通り以上」の住まいに

消臭が必要な現場では、適切なリフォームを行うことで、消臭効果を高め、住みやすい住居を手に入れることができます。

一刻も早く消臭・原状回復を行うことは、近隣の方のためにも、お部屋の持ち主のためにも大切なことです。消臭や特殊清掃、遺品整理などの一連の流れと合わせてリフォームを依頼することで、より迅速な原状回復が可能になります。

元通り以上の住まいを目指して、さまざまなリフォームをご提案いたします。遺品整理・特殊清掃・消臭が必要な現場でお困りの方は、お気軽にご相談ください。