故人のスマホ、どうやって中身を確認する?ロック解除の方法を解説します
2024-09-04
遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスでございます。当社は仙台市を中心に宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて生前整理や終活のご依頼を承っております。
遺品整理に関するお悩みでここ数年多くなっているのが、デジタル遺品に関する困りごとです。「亡くなった家族のスマホに保存されている画像を取り出したい」「故人のスマホに重要な情報が入っているが、中が見られず困っている」というお声を、当社でもしばしば耳にします。
デジタル機器の普及により、ひとり一台スマートフォンを持つのが当たり前になっています。さまざまな個人情報が入ったスマートフォンやパソコン、またはそれにともなうログイン情報などは「デジタル遺品」と呼ばれるようになりました。
故人のスマホの中身を確認するには、どのような方法があるのでしょうか?この記事ではロック解除の方法と、注意したいポイントについて解説しています。
目次
スマートフォンの所有率は90%以上に
総務省の行った「令和5年度通信利用動向調査」によると、スマートフォンを所有している世帯の割合は90.6%。パソコン(65.3%)や固定電話(57.9%)を抜いて、最も高い割合となりました。
60~69歳の78.3%、70~79歳でも49.4%がスマートフォンを所有しているなど、高齢者層にもモバイル端末が幅広く浸透していることがうかがえます。デジタル機器に馴染みが深い世代が年齢を重ね、高齢者と呼ばれる世代になってきていることも高い普及率の一因といえるでしょう。
スマートフォンにはSNSのやりとりや画像といったパーソナルデータだけでなく、株やFXのネット取引、ネット銀行のパスワードといった相続にも関係する重要なデータが含まれていることが少なくありません。
故人に関する重要な情報がスマートフォン1台に集約しているため、デジタル遺品の取り扱いには細心の注意が必要です。
参考:総務省「令和5年度通信利用動向調査」
スマートフォンのロックを解除する方法
パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器は、セキュリティ強化のためパスワードや指紋認証などでロックしておくことが推奨されています。使用する方が健在な時は何の問題もないのですが、亡くなられた際に家族がそれらの確認をするのは非常に困難です。
家族がパスワード等を知っていれば解決しますが、そうでない場合は
・業者にロック解除を依頼する
・自分で解除を試してみる
という二つの選択肢を選ぶ必要があります。
それぞれのメリットやデメリット、費用の相場についてみていきましょう。
業者にロック解除を依頼する
デジタル遺品に関するトラブルの急増を背景に、スマートフォンやパソコンのロック解除を含めた調査サービスを提供する会社も増えてきました。
費用の相場はパソコンが5万~15万円、スマートフォンで20万~30万円ほどかかるケースが多いようです。データが暗号化されているスマートフォンのほうが、パソコンより高額になりやすいのが特徴です。
また、AndroidよりもiPhoneのほうがセキュリティが強固なため、ロック解除の難易度も費用も高くなりやすい傾向があります。
業者にロック解除を依頼する際に知っておきたいのが
・必ずデータを復旧できるわけではない
・復旧できなかったとしても作業料金がかかるケースが多い
という点です。誤操作を繰り返したり初期化したスマートフォンの場合、そうでないものに比べて復旧率が大幅に下がります。その場合でも時間と労力はかかっているので、その分の料金は請求されるというわけですね。
多くの業者は事前にヒアリングをしたうえでデータ復旧の可能性や、復旧できなかった場合の料金について説明してくれます。依頼する際は復旧を依頼するまでの経緯を整理しておくとともに、料金について事前にきちんと確認して見積を出してもらうことをおすすめします。
自分で解除を試してみる
パスワードに思い当たる節がある場合は、試しに入力してみるのもひとつの方法です。ほぼこれだろうという確証があれば簡単に解決するのですが、いくつか候補があって絞れない場合はかなり厄介です。
スマートフォンやパソコンのパスワードは、何度か間違えるとロックがかかってしまい一定時間操作ができなくなってしまいます。一部のiPhoneでは10回連続で間違えるとデータが消去されることもあるなど、デジタル機器の設定によっては取り返しがつかない結果になることも。
また、パスワードを誤入力した履歴は機器に蓄積されているため、あとで業者によるロック解除の成功率が下がる可能性があります。業者に依頼することも視野に入れている場合は、特に注意が必要です。
いずれの場合も1~2回操作してみて成功しないようなら、いったん操作を中止して別の方法を検討してみることをおすすめします。
ロック解除を試みる前に気を付けたいポイント
スマートフォンには重要な個人情報が多数入っていることもあり、扱いには注意が必要です。ここでは、ロック解除を試みる前に注意したいポイントについて解説しています。
相続人の同意を得ているか
スマートフォンのロック解除を行う前に、他の相続人からも同意を取っておきましょう。スマホはそれ自体がデジタル遺品として扱われるだけでなく、格納されている情報が相続に関係してくるケースも少なくありません。
勝手にことを進めてデータが消えてしまったり、不正操作を疑われるなど、トラブルに発展するのを防ぐため、
・ロック解除について相続人の同意を得る
・場合によってはデータが取り出せなかったり、消えてしまう可能性があることを了承してもらう
・費用の負担割合
以上の点について、よく話し合っておくことをおすすめします。
本当に解除しても後悔しないか
パソコンやスマートフォンには、故人のプライベートな情報もたくさん入っています。なかには他人に知られたくないであろうものや、極めて個人的な情報を明るみにしてしまうかもしれません。
故人のスマートフォンの中身を確認した方のなかには「知りたくない情報を見てしまい後悔している」「できれば知らないままにしておきたかった」というご意見があるのも事実です。
故人の知られたくない部分や、見たくなかった情報を知ってしまう可能性があるということを踏まえたうえで、本当にロック解除するべきか話し合うことも大切です。
当社では仙台市を中心に宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて生前整理や終活に関するご相談を承っております。
「こんな時はどうしたら良い?」「こういう困りごとがある」など、さまざまなケースに応じて最適なプランをご提案させていただきます。どうぞお気軽にご相談ください。
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