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孤独死の特殊清掃に使う洗剤は?血液・体液の除去や消臭に使う洗剤の選び方

2021-09-10


遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスです。
当社は宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて特殊清掃のご依頼を受けています。


特に孤独死現場の特殊清掃が主な依頼内容です。特殊清掃現場はご遺体の死因や発見までの期間によって、部屋の汚染状況が大きく変わってきます。一般の人にはなかなかショッキングな現場になるので、特殊清掃業者が入って片付けをすることがほとんどです。


ですが、さまざまなご事情で「自分で片付ける必要がある」「万一に備えて片付けたを知っておきたい」という場合もあるかと思います。


そこでここでは、特殊清掃業者が実際に行っている方法を踏まえて、孤独死の特殊清掃に使う洗剤についてお話します。

特殊清掃で対応しなくてはならない汚れの種類


まずは、孤独死現場を想定して、特殊清掃現場で対応すべき汚れの種類についてお話します。(余談ですが、特殊清掃では孤独死以外にも火事や水害、ゴミ屋敷などの清掃を行います。汚れの種類や程度に応じて、さまざまな洗剤を使い分けることになります)


・血液
亡くなる前に吐血したり、転んで怪我をするなどして、血液が部屋に飛び散っているケースがあります。孤独死は病気や突然死、自殺が多いので、殺人現場のような凄惨な血しぶきではありませんが、それでも血液汚れへの対応は必須です。


・体液(腐敗液)
亡くなってから時間が経つと、ご遺体が徐々に腐敗していきます。腐敗すると故人の体が液状化し、それが布団やマットレス、床に染み付いてしまいます。


・ウジ虫・害虫
ご遺体に虫が卵を産み付け、ウジ虫やハエが大量発生します。特殊清掃と同時に害虫駆除も必須です。


・腐敗臭・死臭
ご遺体から発するなんとも言えない臭い(死臭・腐敗臭・腐乱臭)が部屋中に充満しています。臭気レベルが強いと、目を開けるのも辛いほど。少しの隙間からも漏れ出し、髪や体にも匂いが染み付くので、準備なく特殊清掃現場に入室することはやめましょう。

孤独死の特殊清掃現場で使う洗剤は?


では、実際の特殊清掃現場で使う洗剤についてお話します。

特殊清掃前に使う消毒剤

特殊清掃の作業に入る前、まずやるべきなのが「現場の消毒」です。死因によっては作業するスタッフが感染症にかかる可能性があるため、衛生的な観点から必須です。また、除菌・消臭ができる洗剤を使うことで、一定の消臭効果も期待できます。


定番で使われるのは「次亜塩素酸」です。希釈したものを部屋全体に噴霧します。業務用であれば濃度が高いものもありますが、自分で作業するときは市販されているハイター等でも代用可能です。


また、「安定化二酸化塩素」という洗剤を使う場合もあります。「二酸化塩素」は次亜塩素酸よりも安全で、消毒効果もある成分なのですが、これは不安定な性質を持っています。そこで薬品を混ぜてゆっくり二酸化塩素を発生させるよう調整したのが「安定化二酸化塩素」です。空間除菌などの商品にも使われています。

安定化二酸化塩素はなかなか市販されておらず、業務用のルートで購入することになります。作業前の噴霧や、清掃後の消臭・除菌にも使える薬品です。他の薬剤ではシミになったりしますが、安定化二酸化塩素はシミになりにくいという特徴もあります。

血液汚れを落とす洗剤

血液が広範囲に広がっている場合、どうやって落としていくかが特殊清掃の腕の見せ所です。孤独死現場だけでなく、闘病中の吐血や怪我による流血、鼻血など、室内で血液汚れに対応しないといけない場面は意外とたくさんあります。


血液にはタンパク質が含まれているので、タンパク質を分解しながら清掃していくことになります。お湯で拭くと落ちそうですが、染み込んでいる血液汚れの場合はお湯だと固まるのでNGです。昔は「大根おろしで洗う」という方法もあったそうです(大根に含まれる酵素がタンパク質を分解)。


床に広がった血液汚れは、次亜塩素酸やオキシドールなどを洗剤に使って拭き取ります。きれいに拭き取れるだけでなく、殺菌効果も期待できます。


壁などに飛び散ってしまった場合は、粉末の酸素制漂白剤をペースト状にして落とす方法も有効です。また、よくお掃除で使われるセスキ炭酸ソーダや重曹も効果的です。タンパク質は酸性の汚れなので、粉末酸素系漂白剤や重曹といったアルカリ性の汚れが効果的です。


業務用であれば血液専門の洗剤もあるので、プロはそれらを使いますが、自分で行う際は上記の洗剤を準備してみてください。

体液を落とす洗剤

ご遺体が腐敗した結果部屋に広がってしまった体液は、臭いの原因となるものなので徹底的にキレイにしたいもの。基本的には「油汚れ」になるので、油汚れに対応できる洗剤であれば一定の効果があります。


プロであれば業務用の洗剤を使うのですが(バイオ系のものなども効果的です)、なかなか自分では手に入れにくいですよね。ホームケア用の洗剤(ホームリセットやマイペット)、ショッ鏡洗剤でもある程度キレイに拭き取れますので、まずは試してみましょう。


特殊清掃現場の消臭まで考えると、「原因は全て取り除く」ことが鉄則です。床やタイルの上であれば拭き取れますが、壁や畳、床板まで染み込んでしまっている場合は、部分的な解体やリフォームを行うのが原状回復への近道です。ある程度キレイにしたら、すべて取り替える、という切り替えも必要かと思います。

特殊清掃は、市販の洗剤では限界も。プロに依頼を!

特殊清掃現場の汚れは、非常に凄惨ですが、汚れの種類を理解していれば市販の洗剤でもある程度対応可能です。しかし、業務用の洗剤に比べると汚れを落とすまでの労力にも違いがありますし、汚れ落ちにも差が出てきます。汚れ落ちの差は、消臭の効果にも直結します。


精神的にも負担が大きく、完全な原状回復には知識と技術が求められるのが特殊清掃です。いちばん大変な作業はプロに依頼し、スピーディに済ませるのが故人のためにもなるはずです。


特殊清掃でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。





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