特殊清掃はどのような作業を行う?手順や使用する洗剤について解説します
2024-11-27
遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスでございます。当社は仙台市を中心に宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて、遺品整理や特殊清掃のご依頼を承っております。
特殊清掃を必要とする現場の多くは誰にも看取られることなく亡くなり、発見まで時間がかかったお部屋です。ライフスタイルの変化や高齢化、ここ数年はコロナ禍の影響によって人の行き来が少なくなったこともあり、孤独死はゆるやかな増加傾向にあります。
通常の洗剤や清掃方法では太刀打ちできないような汚れや臭いも、プロの特殊清掃技術を用いれば、建具や構造に染み込んだ臭いまで取り除くことが可能です。
この記事では、特殊清掃の手順や使われている洗剤、お客様からよく聞かれる質問などを解説しています。
目次
特殊清掃の作業手順
特殊清掃とは孤独死や事故、事件によって人が亡くなった部屋や、ゴミ屋敷のように通常よりも汚れや臭いがひどい部屋を清掃する特殊技術です。
孤独死が起きたお部屋やゴミ屋敷は臭いや汚染が激しく、部屋に足を踏み入れることすらままなりません。こういった現場では、特殊清掃と遺品整理の依頼を同時にいただくケースが多いです。
大家さんや管理会社が依頼主となるケースが多いですが「遺品整理をしたいが、自分たちでは部屋に入ることすらできない」という遺族からのご相談も少なくありません。いずれの場合も周囲への影響を最小限に抑えるため、スピード感を持った作業が求められます。
特殊清掃は一般的には以下のような手順で進められます。
この時点で消毒と大体の脱臭は完了しているので、ご依頼主様の入室が可能になります。汚染が激しい場合は日を改めて再度脱臭を行ったり、汚染箇所を解体して内部に染み込んだ汚染部位にも除菌・脱臭処理を行うことも。
遺品整理も並行して行いますので、多くの場合1~2日ですべての作業が完了します。
特殊清掃で使うプロ仕様の強力な薬剤
特殊清掃にはプロ仕様の強力な薬剤を使います。特殊清掃と通常のハウスクリーニングの最も異なる部分は、消臭技術です。
体液や血液など心理的に負担の大きい部分の清掃にくわえ、一般の掃除道具や消臭剤では対処できない死臭や腐敗臭の除去こそ、特殊清掃のプロに依頼する大きな理由だといえるでしょう。
血液や体液の汚れを落とす薬品
特殊清掃現場における汚れの種類や程度は多岐にわたっています。当社では二酸化塩素や次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、血液凝固剤、体液除去用の洗剤など状況に合わせて対応できるよう、さまざまな洗剤や薬品を準備して現場に臨んでいます。
孤独死の現場では血液が部屋中に飛び散り、固まっているケースがよくみられます。これらの血液は固まっていても細菌やウイルスが含まれている可能性があるため、感染予防に重点を置いた清掃が必要です。
熱湯消毒は血液中のタンパク質が固まってしまうので、家庭用漂白剤の主成分でもある次亜塩素酸ナトリウムを薄めて使用します。濡らした布で血液を拭き取り、最終的に次亜塩素酸ナトリウムで仕上げることで、除菌と清掃が完了します。
体液の場合は脂分が多いため、皮脂汚れに強いアルカリ洗剤が効果的です。体液を可能な限り拭き取ったあと洗剤で何度も洗浄し、最後に消毒剤で拭きあげます。
アルカリ洗剤は皮膚を傷めてしまうので、スタッフもしっかり防護して作業を進めていきます。
害虫駆除に使う薬品
孤独死現場やゴミ屋敷現場では、必ずといっていいほどウジやハエ、ゴキブリなどの害虫が発生しています。害虫の数は室内の汚染が激しくなるほど多くなり、場合によっては周辺環境に悪影響を及ぼすことも。
少しでも取り逃すと清掃後に孵化して問題が再発する可能性もあるため、殺虫剤を使って徹底的に駆除します。
消臭・除菌に使う薬品
特殊清掃の最初に、薄めた次亜塩素酸ナトリウムを噴霧します。これは感染予防と一次的な消臭を兼ねた作業です。
本格的な消臭にはフォグマスターや噴霧器といった特殊機材を使用し、部屋全体に専用の消臭剤を行き渡らせます。これだけで完全に臭いを取り除くのは難しいため、次はオゾン脱臭を行います。お部屋の臭気レベルに応じて、オゾン脱臭と組み合わせた薬品を使い分け、消臭効果を高めます。
お部屋をしっかり密封して、高濃度のオゾンを充満させるのが消臭のキーポイントです。必要な作業を見極められるのも、数多くの現場で特殊清掃を経験してきた専門業者ならではのノウハウといえるでしょう。
事件現場特殊清掃士による薬品の使い分け
当社には事件現場特殊清掃士の資格を持ったスタッフが在籍しています。
事件現場特殊清掃士は、孤独死や自殺現場の清掃に関する体系的な知識を持つことを示す資格です。
血液や体液の汚れに最適な薬品の選定、害虫駆除の方法など、現場での経験に基づいた的確な判断を行い、効率的・効果的に清掃をすすめるためのノウハウを積み重ねています。
ニーズに応えたきめ細かなサービス
特殊清掃をめぐるご依頼主様の事情はさまざまです。「早く物件を貸し出したいから消臭を急いでほしい」「清掃と消臭はお願いするが、遺品整理は自分たちで行いたい」などのご要望にも柔軟に対応しています。
クヨカサービスでは「特殊清掃 緊急対応パック」として、体液や血液の清掃と汚染物の撤去、短時間のオゾン脱臭による一次消臭を行う定額料金プランをご提案しています。
家具が残った状態で完全な消臭を行うのは難しいですが、費用は抑えてとりあえず入室が可能な状態にしてほしいという方によく選ばれています。完全消臭をご希望の場合は、消臭のみの追加依頼も可能です
特殊清掃に関するよくある質問
ここでは特殊清掃に関して、よくある質問をいくつかご紹介しています。
Q:消臭作業はどれくらい時間がかかりますか?
臭気のレベルや部屋の広さによって異なりますが、数時間から1日程度で終わるのが一般的です。臭気レベルによってはオゾン脱臭を複数回行うこともあるので、日をまたいでの作業が必要になることもあります。
Q:特殊清掃後に臭いが再発することはありますか?
臭気の原因となる汚染物(血液や体液など)を徹底的に除去し、適切な消臭処理を行うことで再発は基本的に防げます。
ただし建材に深く染み込んだ場合や、家具に臭いが残る場合は、それらを撤去して原状回復リフォームが必要になるケースもあります。
Q:特殊清掃の料金はどれくらいですか?
料金は現場の汚染状況や広さ、必要な作業内容によって異なります。当社では「特殊清掃 緊急対応パック」として、体液や血液の清掃と汚染物の撤去、短時間のオゾン脱臭による一次消臭を行う一律80,000円(税別)のプランをご用意しています。
また、当社で行った特殊清掃の実際の事例をご紹介しています。こちらも参考になるかと思います。
→作業事例
特殊清掃が必要になる機会というのは、人生のなかでそう何度も訪れるものではありません。クヨカサービスは専門的な知識と高い清掃技術をもって、迅速かつ丁寧な対応を心がけています。
特殊清掃に関してお困りのことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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