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故人のサブスクアカウント、放置することで起きるデメリットとは?

2023-11-01



スマホやパソコンといった「デジタル遺品」という言葉が一般的になってきました。それにともない新たな問題として浮上しているのが、契約者が亡くなったあとのサブスクアカウントに関する取扱いです。

故人が契約していたサブスクアカウントを放置することで、どのようなデメリットが起きるのでしょうか?

サブスクリプション(サブスク)とはどのようなものか



商品を所有したりサービスを購入したりするのではなく、利用する権利に対して料金を支払うことを、サブスクリプション(サブスク)と言います。もともとは、新聞や雑誌などの定期購入の意味で使われていました。

コミックスから文芸書、実用書や雑誌など200万冊以上の本が読み放題のKindle unlimited(キンドルアンリミテッド)や、インターネットに接続されたデバイスで、映画やドラマが楽しめる動画配信サービスのNetflix(ネットフリックス)などが、代表的なサービスです。

月に1回定額の利用料を支払うと、利用の制限を受けずコンテンツを楽しむことができます。所有権を買い切って使っていたソフトウェアでも、サブスクリプションが増えてきています。エクセルやワードなどのMicrosoft Officeも以前は買い切りが当たり前でしたが、最近ではMicrosoft365というサブスクリプションに切り替わりました。

家具や家電、衣類やゲームまでサブスクリプションが誕生し、デジタルの世界だけでなくより生活に密接したサービスへと広がりを見せています。

故人のサブスクアカウントを放置することで起きる問題



サブスクリプションは新しいサービスのため、従来の遺品整理からは想像がつかない問題が起きつつあります。ここでは故人のサブスクアカウントを解約せず、放置した時に起きる問題を解説しています。

料金が発生し続ける


サブスクは解約するまで定期的に料金を支払うシステムで、さらに契約満了時には自動的に更新されるものがほとんどです。そのため使う人がいなくなっても、契約したままにしておくと料金が発生し続けます

しかし趣味のサブスクなどは、離れて暮らしている遺族には手に入れにくい情報です。遺されたクレジットカードの支払明細から、サブスクリプションの契約に気がついたというケースもありました。

気づかないままカードを解約してしまうと、料金滞納になってしまいます。相続人に未納金の請求が送られてくる可能性もあるので注意が必要です。

故人の情報にアクセスできなくなる


アカウントの確認をしないまま引落口座の凍結やクレジットカードの解約を行うと、故人が大切にしていた情報に気づけなくなることも考えられます。

特にGoogleフォトやドロップボックスなどのストレージサービスに、思い出の写真や大切な仕事のデータを保存している人は少なくありません。中身を確認せず放置して契約が抹消されると、取り返しがつかない貴重な情報にアクセスできなくなってしまう可能性があります。

セキュリティの問題


ネット上の契約情報を放置することは、セキュリティの低下につながります。万が一、放置していたアプリがハッキングの被害を受けた際、事態の把握がしづらくなってしまうからです。もしパスワードを使い回しているとさまざまな個人情報が流出して、思わぬトラブルにつながる可能性があります。

故人のアカウントを確認して確実に削除することで、不正アクセスやパスワードの流出の危険性を防ぎましょう。

故人のサブスクアカウントを整理する方法



サブスクアカウントは放置していると使用料金が課金されていくので、気づき次第早急に対処することが大切です。ここからは遺品整理をする時に気をつけるポイントと、サブスクアカウントを整理する方法を解説しています。

故人の遺言書やエンディングノートがないか確認する


まず遺言書やエンディングノートがないか、確認してみましょう。アカウントの取り扱いに対する希望や、ログインID・パスワードが書き遺されている可能性があります。

もし見つからなくても、故人の持ち物からヒントが見つかるかもしれません。契約時の書類にアカウント名やパスワードが記載されていたり、手帳にIDやパスワードが走り書きされている可能性もあります。

遺品整理を行う時に、情報が残されていないか確認しながら作業を進めましょう

解約するか承継するか決める


基本的には、サブスクアカウントを利用できるのは本人限りと定められています。しかし一部のデジタルアカウントでは名義変更ができるので、条件によっては相続人が引き継げることがあります。
その場合は、遺族や相続人で相談して解約するか承継するかを決めましょう。

また、生前にアクセス権限を遺族に指定できるサービスも誕生しています。iCloudでは「故人アカウント管理連絡先」の設定をすれば、権限設定された人がメールや住所録、通話履歴にアクセスできます。

Googleでは「アカウント無効化管理ツール」を設定することで、データの種類ごとに託したい相手を指定できます。

スマホやパソコンをチェックして登録状況を確認する


ブックマークやアプリに、サブスクサービスが登録されているか確認してみましょう。パスワードなどの情報が記憶されているかもしれません。

契約の解約がスムーズに行くかどうかは、故人のアカウントとパスワードの割り出しにかかっています。全ての手続きが終わるまでは、スマホやパソコンの初期化は絶対にしないでください。

規約を確認する


さまざまな分野に広がったサブスクは、サービスごとに規約が異なります。契約はネット上だけで済むのに、解約時の手続きは非常に複雑で困るというケースも少なくありません。相続人とはいえ勝手に解約するとプライバシーの侵害や不正アクセスとみなされ、その後の手続きが非常に厄介になることも。

特に死亡による解約の手続きでは、死亡証明書や契約者との関係性を証明する書類の提出を求められる事例もあります。逆にIDとパスワードがわかっている場合は、代理でのログインが認められることもあるので、規約をよく確認しながら、慎重に対応しましょう。


サブスクリプションは気軽に契約できる一方で、契約者本人にしかアカウントの状態が分かりづらいという問題もはらんでいます。故人のスマホやパソコンを解約する前に、慎重にチェックして適切に処理するようにしましょう。





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