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故人のスマホはどうやって中身を確認する?デジタル遺品への備えを考える

2022-07-11


遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスでございます。当社は仙台市を中心に宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて遺品整理や特殊清掃のご依頼を承っております。

デジタル機器の普及により、ひとり一台スマートフォンを持つのが当たり前になっています。さまざまな個人情報が入ったスマートフォンやパソコン、またはそれにともなうログイン情報などは「デジタル遺品」と呼ばれるようになりました。

利便性が向上する一方で、デジタル遺品に関するお困りごともよくお伺いするようになりました。その中でも多いのが「故人のスマホにロックがかかっており、開けなくて困っている」というものです。この記事では、近年急増しているデジタル遺品に関する問題について考えてみたいと思います。

重要性を増すデジタル遺品の取り扱い



総務省の発表した「令和3年通信利用動向調査」によると60歳~69歳のスマートフォン普及率は約70%、70歳以上でも約40%を超えるなど、多くの高齢者がスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器を持つようになっています。デジタル機器に馴染みが深い世代が高齢化していくのにともない、普及率はさらに上昇すると考えられています。

今までは紙で保存していた契約情報や金融資産などがスマートフォン1台に格納できるのはとても便利ですが、持ち主が亡くなってしまうとこれらはデジタル遺品という扱いになります。また、インターネットを利用している60歳~69歳の約70%、70歳~79歳の約60%がLINEやインスタグラムなどのSNSを利用していると回答しました。

さまざまな情報がスマートフォンやパソコンに集約されることにより、これらのデジタル遺品の中身を確認することの重要性が高まっているといえるでしょう。

パソコンやスマートフォンのロックは解除できるのか?



パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器は、セキュリティ強化のためパスワードや指紋認証などでロックしておくことが推奨されています。使用する方が健在な時は何の問題もないのですが、亡くなられた際に家族がそれらの確認をするのは非常に困難を伴います。

家族がパスワード等を知っていれば解決しますが、そうでない場合は


①自分で解除を試みる
②業者にロック解除を依頼する
③解除を諦める


という三つの選択肢を選ぶ必要があります。それぞれのメリットやデメリット、費用の相場についてみていきましょう。

①自分で解除を試みる


まず最初に思いつくのが、思い当たるパスワードを入力してみるという方法だと思います。ほぼこれだろうという確証がある場合は、この方法で解決することがほとんどですが、いくつか候補があって絞れない場合はかなり厄介です。

スマートフォンやパソコンのパスワードは、何度か間違えるとロックがかかってしまい一定時間操作ができなくなってしまいます。一部のiPhoneでは10回連続で間違えるとデータが消去されることもあるなど、デジタル機器の設定によっては取り返しがつかない結果になることも。

また、パスワードを誤入力した履歴は機器に蓄積されているため、あとで業者によるロック解除の成功率が下がる可能性があります。業者に依頼することも視野に入れている場合は、特に注意が必要です。

いずれの場合も1~2回操作してみて成功しないようなら、いったん操作を中止して別の方法を検討してみることをおすすめします。

②業者にロック解除を依頼する


デジタル遺品に関するトラブルの急増を背景に、スマートフォンやパソコンのロック解除を含めた調査サービスを提供する会社も増えてきました。

費用の相場はパソコンが5万~15万円、スマートフォンで20万~30万円ほどかかるケースが多いようです。データが暗号化されているスマートフォンのほうが、パソコンより高額になりやすいのが特徴です。

業者にロック解除を依頼する際に知っておきたいのが「必ずデータを復旧できるわけではない」「復旧できなかったとしても作業料金がかかるケースが多い」ということです。誤操作を繰り返したり初期化したスマートフォンの場合、そうでないものに比べて復旧率が大幅に下がります。その場合でも時間と労力はかかっているので、その分の料金は請求されるというわけですね。

多くの業者は事前にヒアリングをしたうえでデータ復旧の可能性や、復旧できなかった場合の料金について説明してくれます。依頼する際は復旧を依頼するまでの経緯を整理しておくとともに、料金について事前にきちんと確認して見積を出してもらうことをおすすめします。

③解除を諦める


今までご紹介してきた事柄と矛盾するようですが、さまざまな状況を考えて解除を諦めるというのもひとつの選択肢です。これは故人に関する情報を放棄するのではなく、別の方向から情報を探すという意味も含んでいます。具体的には、紙媒体の情報が残っていないかもう一度探してみる。パソコンとスマートフォンを持っていた方であれば、使用頻度の高かった方だけ解除を試みるなどです。

パソコンやスマートフォンには、故人のプライベートな情報もたくさん入っています。データ復旧した方からは、知りたくなかった故人の一面を見てしまい後悔しているというご意見も聞かれました。

どういった情報が必要なのか、本当にこの機器のロック解除が必要なのかをもう一度考えてみることも大切です。

遺言にデジタル遺品について記載すべきか



亡くなった後に生じるデジタル機器の問題を解決するには、事前にどのような対策ができるでしょうか?

まず思いつくのが、ノートや紙に契約情報やパスワードを記載しておくという方法です。これなら誰が見てもアクセス情報を確認することができますね。しかし、誰でも確認できるということはパスワードや個人情報漏洩にも繋がり、セキュリティ上問題があります。

アクセス情報を遺族が確認できるようにするのであれば、エンディングノート等に必要な情報を記載し、貸金庫などセキュリティがしっかりした環境で保管することをおすすめします。家族にはエンディングノートの存在と、取り出す方法について知らせておきましょう。

遺される側の立場としても、デジタル遺品のロック解除について考える必要がなくなるので手間が省けます。

ただしロック解除の方法を知らせるということは、自分の死後にパソコンやスマートフォンの中身を見られるということでもあります。日頃からデータをこまめに整理して、人の目に触れさせたくないものをしっかり管理するようにしたいですね。

デジタル遺品について相談する機会を持ちましょう


パソコンやスマートフォンを扱える世代が高齢化するにつれ、デジタル遺品についての問題は拡大する傾向にあります。日頃から家族でデジタル遺品について話し合う機会を持ち、自分や家族が亡くなった後どのように対処してほしいか共有しておくことが大切です。

クヨカサービスでは仙台市を中心に宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて生前整理や終活に関するご相談を承っております。

「こんな時はどうしたら良い?」「こういう困りごとがある」など、さまざまなケースに応じて最適なプランをご提案させていただきます。どうぞお気軽にご相談ください。


参考:総務省「令和3年通信利用動向調査





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