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ゴミ屋敷化の背景にある病「ためこみ症」

2019-08-26


遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスでございます。
当社は宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて遺品整理や特殊清掃を行っています。


ご依頼いただく状況は多岐にわたりますが、プロの手を借りてでも片付けたいと思われる現場に共通しているのは、「ゴミ屋敷化している」ということです。ゴミ屋敷化するというのは、その住人が怠惰だからというのが唯一の理由ではありません。もしかすると、その背景には「心の病」が隠されている可能性もあります。


今回は、ゴミ屋敷化の原因の一つとして注目されている「ためこみ症」という新しい病について考えていきます。

捨てられないから、散らかってしまう


「ゴミ屋敷や汚部屋になってしまうのは、片付けられないから」というイメージをお持ちの方も多いと思います。しかし、片付けられないという不真面目さが散らかってしまう原因ではなく、モノへの執着が強く、ためこんでしまうからこそ散らかってしまう…という分析結果が注目されています。


他人からするとゴミにしか見えないものにまで価値を感じてしまうこの症状は「ためこみ症」(Hoarding Disorder)と呼ばれます。2013年にはアメリカ精神医学会で判断基準として使われる「DSM-5」の中に分類として含まれるようになりました。2018年にはWHOの国際疾病分類第11回改訂版にも記載され、新しい病気として認知度も高まっています。つまり、ためこみ症は単なる「怠け者」の症状ではなく、精神疾患の一つとして捉えなくてはならない状態なのです。


モノへの執着といっても、いわゆる”コレクター”や”マニア”のように、自分の趣味ジャンルのものをたくさん集めるタイプとは違います。こういった人は、集めたものをきちんと分類し、整理します。大切に集めたモノたちだから、いつでも自分が見られるような状態に整えておきたいんですよね。しかし、ためこみ症の人は「整理した状態でものをためこむ」ことはありません。しかし、モノを手放すことには強い抵抗を感じてしまう…だからこそ、部屋が散らかってゴミ屋敷状態になってしまうのです。

ためこみ症の具体例

ためこみ症の人が執着するものは、多岐にわたります。新聞や書類、郵便物、古い服、かばん、本など、どんな人でも持っているものを溜め込む人も多いです。また、過剰な買い物や無料のものの収集(ノベルティやちらし、サンプル品、他の人の捨てたゴミなど)をする人もいます。


また、「動物ためこみ」として多くの動物を飼育してしまっているケースも有るようです。この場合、満足に飼育できていないことも多く、衛生状態も悪くなりがちです。ゴミ屋敷の状況と相まって、近隣からのクレームに発展しかねません。

ためこみ症かもと思ったら


ためこみ症の症状がある人は、自分の状態が「改善しなくてはいけない状態」だとは気づいていません。ですので、家族や知人が散らかった家の状況を見て「なんとかしなくては」と動き出すことが多いはずです。しかし、ためこみ症だった場合、集めたものを捨てるという行為が非常に苦痛に感じてしまいます。ゴミとして捨てるのはもちろん、売却や譲渡、リサイクルであっても抵抗感を覚えてしまうのです。ですので、むやみやたらに処分を進めていくのは、本人のためにもやめたほうが良いケースもあります。


ためこみ症が疑われる場合は、まず病院を受信し、専門医の指導を受けることからスタートしましょう。こころの症状なので、病院にかかったり薬を飲んだりすればすぐに良くなるという訳ではありませんが、認知行動療法によって「捨てても大丈夫」という気持ちになることができれば、自分の意志で片付けを進めることもできます。


大切なのは、本人の気持ちを無視して無理に片付けないこと。大切にしているモノが勝手に捨てられてしまうと、一時的にはきれいになったとしてもその後あっという間にリバウンドしてしまいます。合意を取りながら、前向きに片付けを進めていけるといいですね。


いざ本格的に片付けを進めたいと思ったときは、ゴミ屋敷清掃の経験に長けた私たちがお手伝いします。ご本人やご家族だけで抱え込まずに、お気軽にご相談いただければと思います。





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