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「大人のひきこもり」と孤独死

2019-07-21

遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスです。
当社は、福島・宮城・東京・埼玉・神奈川の各地で孤独死現場の特殊清掃の業務を行っています。


この業務に携わっていて、年々孤独死に関する特殊清掃のご依頼が増えているように感じています。孤独死は老人の問題と思われているかもしれませんが、実は若者~中年世代の孤独死も少なくありません。


そして最近指摘されているのは、「大人のひきこもり」と「孤独死」の関連性です。今年はひきこもり状態にあるとされた男性に関する事件が相次いで発生しましたが、ひきこもり状態が長く続くと孤独死に陥る危険性もあるのです。


今回は、大人のひきこもりと孤独死の関係性について考えていきたいと思います。

想像以上に多い、大人のひきこもり


今年の3月、内閣府が初めて中高年(=40~65歳)を対象に、ひきこもりの実態調査を行いました(生活状況に関する調査)。この調査結果、中高年のひきこもりは全国に61.3万人もいることが判明しました。従来はひきこもり=学生や若者に特有の症状という認識の人が多かったように感じますが、今回の調査でも明らかになってきたとおり、40歳以上の「大人のひきこもり」がかなり多いということが分かってきました。大人のひきこもりは、ひきこもりの長期化と高齢化という新たな問題を示しています。


大人のひきこもりを引き起こす原因は、退職や病気、人間関係のストレスなど。ひきこもりが長期化することで社会にでることがより難しくなり、精神疾患や体のトラブルに繋がってしまいます。実際、高齢化した親が子どもの将来を憂いて殺害するという事件も発生しました。その他にも、自殺や孤独死を迎えてしまう人もいます。


また、女性のひきこもりも全体の23.4%存在します。女性のひきこもりは「家事手伝い」や「専業主婦」などという形で隠され、表面化することは少なかったという背景があり、これまでは少ないと思われていました。しかし、女性も男性と同じように悩み苦しんでいることが明らかになってきたのです。


今回問題視されている世代は「就職氷河期」とされた世代と重なることもあり、ひきこもりの増加背景には個人の問題ではなく、社会の大きな問題が関係しているように感じます。こうした調査の結果を生かして、何らかの対応が進むことを期待せざるを得ません。


ただ、ひきこもりに対する家族の不安につけこんで、お金を巻き上げる「ニセ支援団体」も問題視されています。藁にもすがる思いで飛びついた人の気持ちを踏みにじるなど、許せない行為です!!お悩みの方であっても、ご依頼先は慎重に考えるようにしていただきたいです。

ひきこもりから孤独死へ


大人のひきこもりになってしまった原因を見ると、本人が優しすぎる・真面目だからというものもあるかもしれません。社会の辛さに耐えきれなくなったからこそ、ひきこもってしまうという現状があるのではないでしょうか。実際、孤独死を迎える人には大手企業に勤めている人や、普段はバリバリと働いていた人も多く含まれているのです。


ひきこもり状態が続くと、セルフネグレクトに陥る危険性があります。セルフネグレクトは、簡単に言うと「自分自身のことが、どうでも良くなる」という状態のことです。家が片付けられなくなり、食事や健康管理も適当になり、社会との接点を絶とうとしてしまうというのが一般的な症状です。孤独死現場を見ていても、セルフネグレクトだったんだろうな・・・という現場が多いです。実際、孤独死する人の中には、ゴミ屋敷状態の中で暮らしていた方も多いのです。はたから見ると、自分自身を死に追い込んでいるような生活をしていると感じます。


孤独死は、夏になると増える傾向にあります。エアコンなどの使用もままならないまま、体調を崩す人が増えるからです。孤独死といっても布団で眠るように・・・というケースは少なく、苦しみから逃れようと玄関に向かう途中で倒れて亡くなっているケースもあります。こういった現場では、一層いたたまれない気持ちがこみ上げてきます…。


大人のひきこもりも、孤独死も、社会の生み出した問題です。何かしら解決できる方法を考えていかなくてはなりません。当社も、特殊清掃に携わる立場から、問題提起ができればと思います。





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