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最新「第5回孤独死現状レポート」を特殊清掃業者が読み解く!コロナ禍で気をつけるべきこと

2021-02-05


遺品整理・特殊清掃のクヨカサービスです。当社は宮城県全域、福島県・岩手県・山形県の一部エリアにて特殊清掃のサポートを行っています。特殊清掃と切っても切れない関係にあるのが「孤独死(政府の用語では孤立死)」の問題です。


孤独死の現状を毎年一回発表している「第5回孤独死現状レポート」の最新版が公開されました。今回は、特殊清掃業者の視点からこのレポートを読み解き、これから私たちが気をつけるべきことについてお話します。

「第5回孤独死現状レポート」より


孤独死現状レポートとは、日本少額短期保険協会が毎年発表しているデータです。大家さん向けのた少額短期保険(孤独死特約つき)に加入している人のデータの中から、2020年3月までの間に孤独死として亡くなられた方の情報を分析してあります。


2020年はコロナ禍で社会が大きくゆらぎました。今回のレポートは①2020年3月までということでコロナの影響は少ないと考えられること、②データの特性上「賃貸物件に住んでいる人」の孤独死のみをまとめたレポートであることという2点に注意しながら読んでいく必要があります。


参照:第5回孤独死現状レポート
https://www.shougakutanki.jp/general/info/kodokushi/news/report.pdf

孤独死者の平均年齢は61歳!

孤独死された人の平均年齢は61歳。平均寿命と比較すると20歳以上若くして亡くなっています。65歳未満の割合も52%と半数より高く、「孤独死=高齢者の問題」という孤独死のイメージは少し違っていることが分かります。ただ、このレポートが「賃貸物件」での孤独死のデータなので、若年層のほうが賃貸物件に住んでいる事が多い…という状況も影響していそうです。とはいえ、孤独死はあらゆる年代で起きている問題だということは間違いありません。

孤独死の8割超は男性

男女別に見ると、孤独死の実に83%は男性が占めています。男性の方が孤独になりやすいという傾向が影響しているかもしれません。

高い自殺割合

孤独死の死因を分析してみると、自殺者の割合が10%超占めています。厚生労働省の統計によると、死因に占める自殺の割合は1.4%ですから、賃貸住宅入居者の孤独死に占める自殺割合の高さは特徴的です。しかも、女性の方が自殺割合が高いという特色があります。


実際、当社にご依頼いただく特殊清掃の事例においても、自殺された現場というのは高い割合を占めます。まだ若い方が自殺を選ばれた事例からは、やるせない気持ちになります…。コロナ禍を経て、次の孤独死レポートでは更に割合が上がるのではと、体感しているところです。

発見までの平均日数は17日

特殊清掃の観点から見ると、孤独死は「いかに早く発見するか」が大切です。とくに賃貸物件においては、発見までの時間が原状回復の難易度を大きく左右するからです。


今回のレポートでは、発見までの平均日数は17日で男女差はなし。1ヶ月以上経過してから発見されるケースも15%ほどあり、社会的なつながりの希薄化を感じてしまいます。ちなみに、女性の半数は3日以内の早期に発見されているものの、男性の早期発見は40%にも満ちません。特に男性の孤立への社会的フォローが求められます。


年間を通じて見ると、季節ごとの偏りは無いものの、比較的夏場に孤独死の発見が多い傾向があります。

原状回復にかかる費用は最大178万円+415万円!

賃貸物件で孤独死が出ると、大家さんには原状回復に大きな費用がかかります。残置物撤去の最大損害額は178万円、原状回復費用は415万円とデータが出ています。早期発見であれば特殊清掃もスムーズに進むので平均50万円ほどの損害ですみますが(私たちの作業実感的に)、発見まで遅れて遺体の腐敗が進み、大規模なリフォームまで求められると、損害は大きくなります。


当社でも、遺品整理や特殊清掃に加え、床板やフローリング、畳の張替え、トイレやお風呂のリフォームなどを提供することが少なくありません。


こういった予期せぬ損害に備えるためにも、大家さんにとって「孤独死保険」は頼れる味方になります。

孤独死の現状を改善するために


一人暮らしの方がいる以上、孤独死は避けては通れない問題です。しかし、「原状回復の負担を最小限にする」という観点から考えると、「大家さんや地域の人がこまめに見回る」「連絡がつかなくなったら、すぐにSOSが発される仕組みづくり」などで十分問題は改善するのではと思います。


こんな世の中だからこそ、一人ひとりが周りの人を思いやって助け合いながら生活をしていかなければならないということが、このレポートからよく分かりました。


当社は、特殊清掃の技術をさらに磨くことで、孤独死問題に悩む大家さんや管理会社の手助けができればと考えています。お困りの方は、お気軽にご相談ください。





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